Racism(人種差別)
先日ここユタ州のローカルテレビで
年末のパフォーマンスショーとして紹介されたらしい
「現代版」くるみ割り人形。
その団員がこの格好でTVに出て
振り付けとは関係の無い動き(両手を合わせてお辞儀、とか)をしたことに
ものすごく非難が殺到したみたいです。
「シルクの中国のドレスを着てアジアの円錐型の帽子を被った白人女性が
両手を胸の前で合わせお辞儀し、跳ねて、
大袈裟なジェスチャーをみせた」
「It looks like at least some of them were wearing eye makeup in an attempt to look Asian. But their behavior is in no way a tribute to Asian culture; it was stereotypical and mocking.
少なくとも何人かのアイメイクはアジア人に見せるためのもののようだった。
しかしその行動はアジア文化の賞賛とはとても言えない。ステレオタイプでバカにしたものだ。」
地元誌の貴社は厳しい言葉でこれを指摘しています。
さて、バレエくるみ割り人形を見たことがない方もいらっしゃるでしょうが
チャイコフスキーの3大バレエ楽曲の1つとして有名です。
(お金持ちのお嬢さん)クララがクリスマスプレゼントにもらったくるみ割り人形
そのくるみ割り人形がネズミに攻撃されているのをクララが助けると
実はくるみ割り人形は呪いをかけられた王子様で
王子様は助けてくれたお礼にお菓子の国を案内してくれます。
このバレエの第2幕でお菓子の国の踊りとして
スペイン、アラビア、中国、ロシア、フランスなどをイメージさせる踊りがあります。
問題になったバレエ団はモダンバレエというより
アートなダンスを見せるグループ。
このくるみ割り人形もReduxNut-Crackerという名前で
ポップ・ヒップホップ調にアレンジされたのが売り。
見ていただければわかると思いますが
クララは「スマホ」片手に座り込むし
アニメキャラからゲームキャラが出て
クラシックの王道、チャイコフスキーは
「あ、確かにメロディーラインはそう?」っていうくらい。
現代的にアレンジされ、その中でのアートの表現のようです。
これが不適切表現か否か・・・
アメリカでは大きな問題になります。
人権にかかわることは この国ではほぼ最大のタブー。
先日の大統領の「キミの言ってることがわからない」と日本人記者に言った言葉が
こちらの国内で「国の恥だ」と非難される理由もここにあります。
で、実際くるみ割り人形の演出については
しばらく、かなり議論になっててね。
署名を集める動き(オンラインでまだ署名募ってますね)とか
実際 クリスマス時期に人気のくるみ割り人形ですが
この「Le Théお茶の踊り」を外して公演にもっていくとか
そういう動きもあるみたいですね。
長くなったんで、次の記事に・・・