みかんせい人 たなかともこ ちきゅうを歩く

常にみかんせい(未完成)は常に変われること、あれもこれもオモシロイ。

アメリカの明日を本気で考える人達(2)

JACLっていう、アメリカでの日系人の歴史に

大きく関わっている団体の ナショナルコンベンションのお話。

始まったときは 昔からの知り合いや

各地で比較的アクティブに活動されている人達が

やぁ、久し振り、と話しているのかと思いきや

ぜんっぜんでした。

 

CBL (Constitution and Bylaw) - 2の議題は

予算の一部の話でした。

簡単にいえば Pacific Citizen (PC)という新聞が

JACLから発行されているんですが

JACLの新聞なので 最終稿チェックはナショナルのボードメンバーが行います。

これを廃止して更にJACL予算にあったPC分の予算を無くす、

つまりPCをJACLというグループから切り離す、ということ。

 

最初にこれを読んだとき PCがJACL全体の考え方を知らせるだけの役目は

時代的にもう終わったんだなと思いました。

母体団体があっても自由にものが言える状況があった方が良いのだろうと

だから予算的にも独立した方が良い、ということかなと。

 

それでも 小さな、有志でつくられている新聞です。

JACLだって予算が潤沢なわけではないけれど

いきなりサポートを完全に切る、ってどうだろう?と思いました。

ウチの支部は私と、支部ユースの代表のDが Delegates(支部代表)でしたが

Dは金銭的サポートを切る、ということに公平さを感じておらず

私は ジャーナリズムの基本は理解しても 「段階的に金銭的サポートを減らす」の

一段階が必要じゃないかと感じており

「じゃぁ、支部としてはagainstで」という話はしていました。

 

議論が始まると 私達が感じていた不安部分を同様に考えていた他支部のひとが

修正案を出してきました。

サポートはつづけましょうよ、と。

「それでは その修正案について議論を」となって

いくつかの賛成意見(サポートをするから記事をかえろ、とか、そういうのじゃないから金銭支援は続けよう、みたいな)がつづきましたが

最後に「PCの編集委員もやってます」という方が出ていらして

「このCBL-2、金銭支援部分の削除も含めて 

編集委員全員の一致した意見なんですよ」

・・・・現場の声なら 私達の言うところではありません。

恐らく 彼のその1つの発言で 多くの投票は for になったとおもいます。

 

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はい、ウチの支部も 結局 for (CBL-2で提出されていた変更支持)になり・・・

そして この動議は通りました。

 

 

今まで事前にCBL-2の内容と

変更を提案されている部分(赤字でわかりやすくなっています)が示され

私達にも十分な検討の時間は与えられていましたが

「結局 一番大事な意見は 実際聞いてみないと分からない」と

痛感した20分弱の議論でした。

(基本は1議題20分以内の議論なのです)

 

 

個人的には結構すんなりいくかな、と思っていたCBL-2で

自分たちが考えて来た意見も「考え直す」経験をしたこと、

賛成意見も反対意見も なるほど、と思う点が多く

CBL-1(こちらは延長を繰り返した熱い議論だった)より単純だったのに

会場の皆が真剣に取り組んでいるのが 失礼ながら本当に驚きで

ああ、ここにいる大人たちは 本気で自分達の出来ることに取り組んでいるんだ、

私は自分なりに一生懸命だったつもりだけど

全然 彼らに比べたらまだまだだった と分かりました。

 

社会を変えよう、良くしよう、というひとたちで

ナショナルレベルでこんなに熱い議論を戦わせる人達に

私が出会えるとは思ってませんでした。

正直 とてもとても感激したのです。

 

いままで こんな人達に

あんまり会ってこなかったなぁ・・・

沢山のひとで力を合わせることを信じてて

世界を良くする そのことが当たり前に大事だと知ってて

それぞれの活動は小さくても

団体理念や皆で共通理解として掲げる言葉の大切さも知ってて

 

あー なんか ステキだなって思いました。

こんなちっぽけな「ある団体の細則」についての議論なのに

そこに充満するエネルギーはとても前向きで力強くて

自分もそうありたいな、と自然に思えたんですよね。

 

 

この団体に私が最初に入った理由は

アメリカ社会で横のつながりがあるコミュニティに入りたかったから

でも入ってみたら 自分の興味がある分野だった

人権擁護、という活動。

聞いたときは堅くてなにをやるの?って感じだったけれど

紐解いて 更に小さく小さくしていけば

本当に当たり前なこと。大事なコトばかり。

 

まーーーーそんなわけで

議論の1日目の前半で

結構 じわじわじわーんとしていたのでした。

 

まだまだ続くよww